茶農家が教える美味しい水出し緑茶の入れ方を紹介

日本の蒸し暑い夏と共にある冷たい緑茶。目にも涼しい冷茶はリラックス効果も認められており、もてなしや休息にもってこいです。

高い温度で入れるよりも旨味を感じられ、さらに入れ方によってその味わいは変わります。

今回は、茶農家に冷茶の楽しみ方を聞いてみました。

自宅で過ごす時間も増える中、ゆったり緑茶の世界を楽しんでほしいと思います。



緑茶にはストレス軽減、リラックス効果も


緑茶に含まれる成分として有名な「カテキン」。

ポリフェノールの一種で、抗酸化作用や抗菌作用などの健康効果が期待でき、悪玉コレステロールや体脂肪を減らす働きなどがあるとされています。

近年の研究では、緑茶に含まれる旨味のもとである「テアニン」に、ストレス軽減やリラックス効果があることもわかりました。

気になる「カフェイン」も、熱湯に溶け出しやすい性質があるので、水出しにすることで抑えられます。



豊橋市の茶農家が水出し緑茶の入れ方を伝授


お茶どころ静岡県の隣、愛知県豊橋市でも美味しいお茶が作られているのをご存知でしょうか? 

全国有数の農業地帯で年中温暖な気候のこの地域は、煎茶の早場産地でもあります。


今回、冷茶の楽しみ方を紹介してくれるのは、親子3代にわたり農林水産大臣賞を受賞した豊橋市東細谷町の「翠茗園 岡本製茶」の3代目岡本広敏さん。

静岡県牧之原にルーツを持つ岡本製茶では、ほとんど農薬を使わずに現在10品種以上を5ヘクタールの広大な茶畑で育てています。



取材で訪れたのは、二番茶の茶摘みが佳境を迎えた6月終わり。

茶畑に工場を併設する岡本製茶ではシーズン中、朝、収穫した茶の加工が夜まで休むことなく続いています。

茶は摘み取ったすぐから発酵が進むため、なるべく早く蒸したり、乾燥したりする作業が必要。

その日の気温や湿度で蒸し器の回転数を変える熟練の技が光ります。

岡本さんが忙しい作業の合間に冷茶の入れ方を教えてくれました。



茶を水に入れたまま一晩冷蔵庫へ


冷茶と言っても、入れるプロセスはさまざま。

岡本さんがおすすめするのは、水1・5㍑に対して茶大さじ3~4杯を入れる水出し式。

「茶は多め、容器に水を入れて5分ほどすれば明るい緑色になります」と話します。

岡本家では夏場、水と茶を入れたボトルを冷蔵庫で一晩おき、冷やしたものを昼間に飲んでいるそうです。

水出し式は茶を入れたままでも渋みが出にくいので、初心者でも手軽に作れます。



岡本製茶では希少品種めいりょくを栽培


この日、使用した茶は岡本製茶が育てる希少品種「めいりょく」。

水色の美しさから名がつけられたというだけあり、青みがかった淡い緑色が涼しげ。

くせのないすっきりとした爽やかな味わいは、夏の喉を潤すのにぴったりです。


氷出し式で贅沢な緑茶タイムを


また、時間がある時に試してほしいのは、茶の上に氷を置いてじっくり溶け出すしずくを堪能する方法。

玉露のような濃厚な味が口に広がり、奥深い緑茶の世界を感じることができます。

せっかくなら「かぶせ茶」でゆったりと氷が溶け出す贅沢な時間を過ごすのもおすすめ。

茶摘み前10日間ほど直射日光を当てないように木をシートで覆った、渋みが少なく、まったりとした味わいが特徴の手間暇かけ育てられた茶です。

「入れ方によっても味が変わるので、何人かで集まって飲み比べをしてもいいかと思います。なかなか忙しいとは思いますが、仲間とお茶を飲む時間を楽しんでほしいです」と岡本さん。




緑茶の旨味をたっぷり味わえるのが冷茶の醍醐味。

豊かな味わいと鼻から抜ける爽やかな香りは、暑さを忘れさせてくれます。

最近では、急須のない家も増え、自宅でお茶を楽しむ機会が少なくなっていますが、「自分の好きなお茶を見つけて、お茶に親しんでほしいです。

緑茶は香りがよくリラックス効果もあるので、精神的な癒やしも味わっていただければ」と話してくれました。




岡本製茶の商品を買うならおうち市場がおすすめ


今年は冬場の気温が高く、いつもより10日ほど早い収穫となりました。

霜の被害も少なく、「いいお茶ができました」と岡本さん。

同じ茶畑でも、収穫日が違うだけでその味は変わります。

茶との一期一会の出会いをこの夏、楽しんでみてはいかがでしょうか? 岡本製茶では「めいりょく」の他にも、「やぶきた」なども用意。

商品は「おうち市場」で購入可能なので、ぜひチェックしてみてください。